「雪のある風景」は、ゴッホがアルルで描いた最初の作品の1つとされています。1882年から1889年にかけて、雪の風景を描いた少なくとも10点の油彩、および水彩画のうちの1点です。1888年2月24日頃、弟であるテオに宛てた手紙の中で、ゴッホは3枚の絵を3日で完成させていて、そのうちの1つが「雪景色」であったと述べています。
ゴッホは、日本の木版画をこよなく愛し、熱心な収集家でもありました。彼のオリエンタルな理想に見合った環境で、芸術家たちの共同体を築きたいと考え、アルルにやってきたのです。このシーンはおそらく雪景色を描いた木版画に影響されたのでしょうが、空の色のグラデーションから見るに、17世紀オランダの風景画の定石も踏襲しているようです。