2月26日、インディアナ大学美術館が昨年購入したケニアの伝統工芸品の大規模なコレクションの特別展を開催します。このコレクションはインディアナ大学をケニアの伝統ヴィジュアルアーツ研究におけるアメリカの第一位の美術館であることを位置付けています。2月28日までの毎週日曜日、DailyArtにてこのコレクションから4つの作品をお届けできることを大変嬉しく思います。お楽しみください:)そして、ハッピーバレンタインデー!
ケニアの多くの牧畜民族と同じように、サンブル族の人々は伝統的に装身具を身につけていますが、それは外見をよく見せるためだけでなく、彼らの年齢や性別、社会的地位を示すためのものでもあります。このカラフルなビーズの首飾りは、戦士の年齢層に属する若い未婚の男性によって身につけられていたと考えられます。ケニアの北中部や南部、トゥルカナ湖の南東に住むサンブル族は、畜牛やラクダ、羊、ヤギなどの牧草と水を見つけるために伝統的にこの地域を動き回っていました。文化的な特性や習慣を分かち合い、よりよく知られている彼らの同胞マサイ族のように、サンブル族の男性たちは3つの年齢層に分けられています。少年、戦士、そして年長者です。戦士たちには、民衆と群れを守る責任がありました。サンブル族にとっての家畜の伝統的重要性は誇張しすぎることはありません。動物は富を象徴するだけでなく、ミルクを供給し、食卓の主食でした。この首飾りは、男性が着用するためのものですが、女性によってデザインされ、製作されていました。サンブル族の間では、マサイ族や他の東アフリカの牧畜民族と同じように、ビーズ手芸は女性が行うアートで、若い女性たちには、自分達のボーイフレンドや親戚が戦士の地位についたときに彼ら自身を装飾するたくさんの美しい装飾品を持っていることを保証する責任があります。ボタンやアルミニウム、さらにはビーズも、全てが輸入品です。ビーズ手芸の色の組み合わせや模様、そして他の材料の掛け合わせはスタイルやファッションの変化や部族の美的嗜好を反映しています。ペンダントの色使いとこの首飾りの紐の両方が示しているように、サンブル族のビーズ手芸は、マサイ族と同じように、アメリカやヨーロッパの装身具に見られる左右対称性や規則性に重きを置いていません。