蛇使いの女 by Henri Rousseau - 1907年 - 189 x 169 cm 蛇使いの女 by Henri Rousseau - 1907年 - 189 x 169 cm

蛇使いの女

油彩、カンヴァス • 189 x 169 cm
  • Henri Rousseau - May 21, 1844 - September 2, 1910 Henri Rousseau 1907年

独学で遅咲きの画家ルソーは、ほとんど旅行することがありませんでした。ジャングルの絵のほとんどは、パリの自然史博物館や植物園の大きな温室で描かれました。ルーセルが著書『アフリカの印象』で表現したと同様、ルソーもパリで異国情緒のある夢を膨らませたのです。《蛇使いの女》は全てが新しく、何よりもまず題材ですが、不安をかきたてるようなエデンの園にいる黒人のイヴが、創世記に出てくる大蛇のように恐ろしい蛇を魅了する姿は、魅惑的です。それから作風としては、眩く濃密な色彩は逆光になっており、その色遣いはマグリットなどの画家を予感させ、正確かつ素朴なものを描きあげるもので、縦長の構図は非対称性であるという点で革新的です。人や動物、奇妙な植物はすべて等しく細心の注意を払って描かれています。この女性は野生の自然を魅了し、むしろそれを奇妙な静寂の中に釘づけています。このキャンバスに描かれた素晴らしい世界はシュルレアリスムを予感させます。