砂丘 by Winslow Homer - 1871-1872年頃 - 33.34 x 55.25 cm 砂丘 by Winslow Homer - 1871-1872年頃 - 33.34 x 55.25 cm

砂丘

油彩、キャンバス • 33.34 x 55.25 cm
  • Winslow Homer - February 24, 1836 - September 29, 1910 Winslow Homer 1871-1872年頃

ウィンスロー・ホーマーは、1836年々2月24日、マサチューセッツ州ボストンで生まれました。19世紀アメリカで最も著名な画家の一人へと成長する中で、、ホーマーの作品のジャンルと情景を特色付けたのは、このニューイングランドでの生い立ちでした。

肖像画と風景画の両方で知られるホーマーは、最初はイラストレーター兼木版画家として道を歩み始めました。
1859年には、ニューヨーク市にアトリエを構えました。ここで彼は絵画を探究しはじめ、1860年代後半には風景画に手を出したのです。

ホーマーはマサチューセッツの風景を気に入っていたのですが、それは地元の人間としてだけではなく、行楽客としても景色を好んでいました。彼は、マーシュフィールドで夏を過ごす両親の元をよく訪れていたのです。そこに滞在している間に、ホーマーは著名な作品を多く生み出しており、《砂丘》もその一つに含まれます。

本作には、海からは離れているものの、砂浜での一日を楽しむ3人の女性が描かれています。2人は砂丘の大きな尾根のふもとで集まっており、ホーマーの薄い下向きの筆遣いによって斜面の険しさが強調されています。風景を覆う細長い草にも同様の筆致が施されており、構図にどこか堅いダイナミズムを与えています。

しかし、1人の女性は砂丘のてっぺんにぽつんと佇んでいます。足跡は、彼女が急斜面をぐるりと回って登って行ったことを示しており、長い影が砂丘の長さに沿って落ちています。その影にも、彼女の足が残したくぼみにも、空の青を反射した青色の陰りが含まれています。

なぜ彼女は連れを置いてきぼりにしたのでしょう?もしかして、海が彼女を反対側へと呼んでいるのでしょうか?それとも――我々には砂丘の向こう側が見えないことを考えると――彼女は陸地を探しているのでしょうか?

- Anthony deFeo