花瓶 by Emil Gallé - 1899年 - 43,00 x 20,50 cm 花瓶 by Emil Gallé - 1899年 - 43,00 x 20,50 cm

花瓶

ガラス • 43,00 x 20,50 cm
  • Emil Gallé - 8 May 1846 - 23 September 1904 Emil Gallé 1899年

今月は再び、アール・ヌーヴォーについてまた素敵な特集を組んでいるヨーロピアーナとご一緒にお送りしていきます(2月21日から3月29日まで)。今回はアール・ヌーヴォーの美しい宝飾品やポスターなどを取り上げ、この運動が与えた影響の奥深さと多様性に迫ります。アール・ヌーヴォーの起源から最盛期までを取り上げる最新の展覧会より、20か所以上の美術館から集められた50点以上の作品を取り上げます。

エミール・ガレ(1846年-1904年)はフランス人ガラス作家にして陶芸家、家具デザイナーでもあり、アール・ヌーヴォー運動において最も大きな影響力を持つ人物の一人でした。ナンシーで生まれた彼は、ドイツで植物学と鉱物学を学び、その後1874年に父親のガラス・製陶工房を継ぎました。 

アール・ヌーヴォー時代の装飾芸術は、技巧的に優れた新しい手法を用いていることが特徴です。当時のガラス作家達は複雑な装飾や発光ガラスを使って手の込んだ作品を創作しました。エミール・ガレはガラスのカメオ彫刻や、固化した素地と釉薬や着色剤を適度な細かさに砕いたガラスに混ぜ込んで鋳型に入れて焼成するパート・ド・ヴェールといわれるガラス工芸の手法に新しい技術を取り入れました。

1889年にパリで開催された国際博覧会で、ガレの作品は高い評価を受けます。ガレの工房は最盛期の19世紀後半には300人もの職人を擁するまでになりました。ガレはルイ・マジョレルやヴィクトール・プルーヴェ、ウジェーヌ・ヴァラン、そしてドーム兄弟らと共にナンシー派を結成します。この集団は大きな影響力を持ち、家具やガラス製品、革製品、陶器、布地などを生み出し、アール・ヌーヴォーの一つの中心として存在感を放ちました。