ル・デュクルー  by Joseph Ducreux - 1791年頃 - 91.6 x 79.9 cm ル・デュクルー  by Joseph Ducreux - 1791年頃 - 91.6 x 79.9 cm

ル・デュクルー

油彩 アルミニウムパネル(キャンバスより写しとったもの) • 91.6 x 79.9 cm
  • Joseph Ducreux - June 26, 1735 - July 24, 1802 Joseph Ducreux 1791年頃

1789年にフランス革命が勃発するまでに、ジョセフ・デュクルーはすでにパリで盛んに肖像画を制作していました。1774年にはルイ16世とマリー・アントワネットの宮廷肖像画家に任命されています。革命が始まると、彼は新しい庇護者を探し始め、すっかり変わってしまった政治と文化の体制に適応して再出発することを決心しました。この自画像「ル・デュクルー(または「静かに」)」は1791年にパリのサロンに出展されたものですが、指を唇の前で立てて、見ている人に静かにするように呼びかけています。おそらく当時の人相学の影響を受けていたと思われますが、絵の中の彼はオーバーな身振りをし、表情にも色々な感情を表しています。あくびをしたり、笑ったり、泣いたり、そして小馬鹿にしたように指さしたり。デュクルーは当時としては斬新な方法で見る人を絵の中に引き込んでいます。

ご協力いただいたスペンサー美術館に感謝申し上げます!