富士山は日本で一番高い山です。その高さは12385フィート。かつては活火山で、1707年には大噴火を起こしたことが記録に残っています。富士山は古来より霊山として崇められいましたが、彼の時代には日本各地からの巡礼の地となっていました。
斬新で大胆なその構図。北齋の魅力は彼のずば抜けた図案力にあることは疑う余地がありません。しかし色彩の面でも彼は大胆さと繊細さの両面を持ち合わせていました。彼の作品が広く受け入れられたのはその卓越した素描力と共に、印象に残る色使いによるところが大きかったのです。雷雲を従えて、済んだ青空に浮かび上がる山頂。美しく滑らかな山肌の傾斜と、裾の方の鋭い稲妻のコントラストは、簡潔でありながらも力強い印象を生み出しています。
「北斎の富士山六景(三十六景より)」をお勧めします。お楽しみください!