眠るキューピッド by ミケランジェロ・メリージ カラヴァッジョ - 1608年 - 72 × 105 cm 眠るキューピッド by ミケランジェロ・メリージ カラヴァッジョ - 1608年 - 72 × 105 cm

眠るキューピッド

油彩、キャンバス • 72 × 105 cm
  • ミケランジェロ・メリージ カラヴァッジョ - 1571年9月29日 - 1610年6月(?)18日 ミケランジェロ・メリージ カラヴァッジョ 1608年

昨晩は、すてきな集まりの時間を過ごされていますように!そして、きっと今日ご紹介するカラバッジョの素晴らしい「眠るキューピッド」を恋しく思うと思います―あなたも彼と同じように眠たいはずです。それは当たり前ですよね!

 

「眠るキューピッド」の投げ捨てられた壊れた弓の弦と矢という画題は、通常、喜びの放棄を強調するものです。この絵は、マルタ騎士団総長であったアロフ・ド・ウィニャクールが、イタリアのフィレンツェの団長であったフラ・フランシスコ・デランテッラ(Fra Francesco dell'Antella)にあてて、彼が純潔を守り抜くことを誓ったことを忘れないように、制作を依頼したものです。

 

裏面に彫られた1608年にマルタで描かれたという古い刻文から、この温かさを感じさせる色調が、カラバッジョの当時の他の作品によく似ていることがわかります。

 

より広い図像学という文脈においては、この絵は、キューピッドをルネサンス期に流行した美しい青年の姿、そして愛の勝利の象徴としてではなく、丸々とした幼児として描いているのは、反宗教改革的傾向を示す前兆と言えます。眠っている子供は平行四辺形になっているものの、カラバッジョは、彼の他の作品と同様に卓越した観察と構図で新しい形を作り上げました。

 

しっかり寝てくださいね。