山中のドン・キホーテ by Honoré Daumier - 1850年頃 - 312 x 396 cm 山中のドン・キホーテ by Honoré Daumier - 1850年頃 - 312 x 396 cm

山中のドン・キホーテ

油彩 • 312 x 396 cm
  • Honoré Daumier - February 26, 1808 - February 10, 1879 Honoré Daumier 1850年頃

オノレ・ドーミエは晩年ごろ、リトグラフの制作を続けながら、非常に個人的な主題の油絵も制作していました。ドン・キホーテは彼がもっともよく描いた人物のひとりで、この絵はドン・キホーテを描いた作品の中でも初期のものだと思われます。この時、ドーミエの視力は衰え始めており、金銭的にも厳しい状況に陥っていました。

彼はドン・キホーテを何度も何度も熱烈に描きました。サンチョ・パンサとともに砂漠や山を横切ったり、敵と間違えて羊の群れを襲ったりする姿です。連作の終わりに向かうにつれて、絵を小説の一場面と特定するのは難しくなっていきました。この絵では、世間から孤立した2人の男が馬に乗る姿が、単純化されて大雑把な筆づかいで描かれているだけなのです。

また明日!

P.S. こちらから、なぜオノレ・ドーミエやJ.M.W.ターナーが、当時の表現と共鳴する作品を生み出したのかについて読んでみてください。