ハラルド・ソールベリ(1869–1935)によるフィヨルドと漁師の小屋の魅力的な絵で、ノルウェーの田舎の荒野に思いを馳せてみてください。ソールベリは象徴主義の芸術家で、自然界に魅了されていました。彼がヨーロッパ中を旅したとき、彼の想像力を引き付けたのは彼の母国ノルウェーの気高い自然でした。彼の風景画の多くは、人間の姿を描かずに人類の存在を暗示していて、魂の風景を示唆しています。 この絵画では、ソールベリは鑑賞者を夕暮れのフィヨルドを見下ろす外側に配置し、コテージ内の魅惑的な光が、さもないと孤独な風景の中であなたの視線を引き付けます。
ソールベリの作品はよく、細部への繊細な注意と自然の崇高さのバランスを取っています。ある批評家は、「このような細部へのこだわりは、世界が1粒の露滴の中に存在できるのではないかとすら思わせる」と述べました。この絵画では、手前にある木々の複雑にひび割れたテクスチャーをジャポニズムスタイルで見ることができます。 この時期の多くのアーティストと同様、ソールベリは日本の木版画の影響を受けており、彼が絵全体に広がる自然を描く手法にその存在を見ることができます。 彼は絵を描く際に多くの場合、さまざまな写真、スケッチ、リトグラフを研究し制作して、こういった超リアルなディテイルを作成するのに役立てました。
同僚のエドヴァルド・ムンクのように、ソールベリは他の現代アーティストの影響を強く否定しました。1869年にクリスチャニア(現代のオスロ)で生まれた彼は、もともと装飾画家として訓練を受けた後、ハリエット・バッカー、エリック・ウェレンスキオールド、エイリフ・ピーターセンなどのノルウェーの仲間の芸術家の下で短期間勉強しました。 その後、ソールベリはコペンハーゲンのクリスチャン・ザールトマンの美術学校に通い、そこでポール・ゴーギャンや他の象徴主義者や綜合主義の芸術家の作品に出会うのです。
この絵は、アーティストの生後150周年を祝う展示Harald Sohlberg:Painting Norwayの一環として、2019年6月2日までロンドンのDulwich Picture Galleryで展示されています。 ロンドンにいるなら、必見の展覧会ですよ!
追伸 孤独な天才、ハラルドソールバーグについて詳しくはこちらをご覧ください。
画像:漁師の小屋、キャンバスに油彩、シカゴ美術 エドワード・バイロン・スミス贈呈。