上野公園の春雨 by Hasui Kawase - 1930年代 - 20.3 x 15.2 cm 上野公園の春雨 by Hasui Kawase - 1930年代 - 20.3 x 15.2 cm

上野公園の春雨

木版画 • 20.3 x 15.2 cm
  • Hasui Kawase - May 18, 1883 - November 7, 1957 Hasui Kawase 1930年代

日本では3月は桜咲く季節。世界に誇る美しさです。私は実際に見たことはありませんが(見たい!)、もし皆さんもそうであれば、川瀬巴水の素晴らしい木版画を通して、その美しさを堪能ください。

日本では、一斉にまとまって開花する桜の花を雲に例えることがあります(訳注:桜雲)。桜は、古くから命のはかなさを象徴すると同時に、仏教の影響を受けた日本の伝統文化の一面を表す「もののあわれ」(物事の無常性やはかなさ)という概念を体現しています。花の命の短さ、移ろいやすさと見事な美しさは、避けられない死、運命を受け入れる潔さとも結びづけられてきました。

川瀬巴水は、少なくとも英語圏の人々にとっては謎に包まれた画家。新版画の重要な画家の一人であり、その風景画で知られています。巴水は、版元として商いをしていた渡辺庄三郎のために100点を超える版画を制作しましたが、関東大震災の際の出火が原因で、それらの作品の木版とともに渡辺の店舗は焼失してしまいました。このため、震災以前に出版された巴水の版画や、庄三郎配下の画家の作品は現存点数が少なく、非常に人気があります。 

巴水は画業を続ける間、毎年のように日本の田舎や町、都会を旅し、旅先の風景をスケッチして回りました。月や秋の紅葉、水面に映る景色などを題材とし、人を描くことはあまりありませんでした。巴水が描いたイメージは、観る者の心を静め、穏やかな気持ちにしてくれます。

P.S. 私たちは日本の浮世絵の大ファンです!冬の情景を描いた素晴らしい作品をこちらでご覧ください!