『夜警』は西洋美術史の中で最も象徴的な絵画の一つであり、次の三つの要素「巨大さ」「光と影の効果的な使用」「不動の姿勢で描かれた軍隊の集団肖像画に動きの要素を取り入れたこと」を持つため有名である。この絵画はレンブラント・ファン・レイン《Rembrandt van Rijn》が生み出した作品であり、 公式では『隊長の若きプルメレント領主(バニング・コック)が副隊長のフラールディンゲン領主(ファン・ラウテンブルフ)に市民隊の行進を命令する』という題名をもつ。18世紀末以後、この作品は『夜警』という通称で呼ばれるようになった。ここで注意すべきことは作品で描かれたのは夜景ではないことだ。本来この絵画は昼に設定されたが、長い間絵画の表面が茶色く変色したため、まるで夜に起こった出来事というように見えてしまう。
この絵画に関して、興味深いことがたくさんあり過ぎてここでは書ききれないため「DailyArt Magazine」の方でまとめた。そちらの記事を読むことを推奨するが、読みたくないという方にはこの絵画についてもう一つ知るべく事実がある:赤い服を着ている軍隊の後ろにいる闇から浮かび上がるような謎の少女がこの絵画の最も不思議な要素かもしれない。なびくブロンド髪、そして素敵な黄色いドレスを着ているその少女は見事に人の目を引き付ける。しかし、彼女に関して最も面白いのは彼女の帯にぶら下がった大きな白い鶏だ。この鶏の重要性(特に爪の部分)はこの絵画を依頼した火縄銃手《kloveniers》という集団に直接的な関係を持つことにある。集団ごとに象徴は異なり、火縄銃手の場合ではでその象徴が「青色の背景上にある金色の爪」だった。従って、絵に描かれた少女は実在した人物というよりも、隊のマスコット的な存在である。
2019年7月に『夜警』の徹底的な修復プロジェクトが始まっている。このプロジェクトはRijksmuseum《アムステルダム国立美術館》の特別に作られたガラス製囲い内で公的に行われ、同時にライブ配信も行われている。プロジェクトの計画では絵をレイヤー・ピグメント事に分類してから修復の計画を具体的に決める。結果が楽しみですね!
P.S 「15の知るべきレンブラントの『夜警』について」はこちらでご覧ください。<3