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このルーブル美術館所蔵の傑作は≪聖ルイ王の洗礼盤≫と呼ばれていますが、洗礼盤として作られたわけでも、聖ルイ王のために作られたわけでもありません!この金工品の形は、1250年から1517年までの間、エジプトからシリアにかけてを支配したマムルーク朝の時代によく見られるものです。真鍮 (銅と亜鉛の合金) でできたこの巨大な盥には、内側にも外側にもたくさんの模様が描かれています。刻まれた模様からは、これが食べ物を入れるために使われていたのではないかということが伺えます。この模様は、金工象嵌と呼ばれる特殊技術を使って作られました。表面には、金や銀といった貴金属でできた小さな金属片による彫刻が、盥に彫られたくぼみにハンマーではめ込まれています。この盥に最後の仕上げを施すにあたって、作り手は非常に暗い色のパテを金属片の間に塗って模様を強調しています。盥の外側のメダイヨンには4人の騎兵が描かれています。そのうちの一人は狩人で、特徴的な服装をしており、槍で熊を殺しています。騎兵と騎兵の間には兵士たちの列や動植物が表されています。この傑作は聖ルイ王 (13世紀に在位したフランス王ルイ9世) の存命中には存在していませんでしたが、十字軍の時代にフランスに持ち込まれ、15世紀以降の数名のフランス王の洗礼盤として用いられました。
- Coraline Meric
P.S. ルイというのは、フランスの王の間で受け継がれてきた名前です。たくさんのルイという名の王の中でも存在感の大きいのが太陽王です :D ルイ14世の肖像画はこちら!
また明日!