今日の作品は、リッラ・ヒュットネース(カール・ラーションが暮らしたスウェーデンの家)の生活を描いた、ラーションの有名な水彩画の1点です。室内は、スウェーデンの著名な女性運動家エレン・ケイが著書『Beauty for All』の中で紹介した理想の部屋の姿が反映されています。陽光が射し、開かれた窓からは新鮮な空気が流れ込んでいます。房と縁飾り、ほこりが溜まりやすいひだのある19世紀風の重たいカーテンは、ここにはありません。窓辺には簡素な陶器の鉢植え。浮き出し模様の花や動物の絵柄で装飾された、明るい色の植木鉢も見当たりません。用途に合ったシンプルな物こそ理想だと、ケイは言っています。植木鉢は花を育てるもの。窓辺を飾るのに理想的なのは、飾り立てた鉢植えではなく、自然の緑。カール・ラーションは、画集『わたしの家』の中ではっきりと書いています。「リボンで飾られ、ほこりと細菌に満ちた人為的な花」は好ましくないと。
今日の作品は、ストックホルムにあるスウェーデン国立美術館の協力で紹介しました。
P.S. カール・ラーションと彼の快適な住まいについてもっと知りたい方は、こちらをどうぞ。
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