出エジプト記で、聖書物語は次のように描写されています。ホレブ山に燃える柴がありました。燃えていましたが、その名の通り、炎で燃え尽くされてはいませんでした。物語では、天使が柴の茂みから現れ、そのあと神がそこから、モーセへ叫んだとされます。モーセはエトロの羊たちに草を食ませていました。モーセが神に近づこうとすると、神はモーセに、そこは聖なる地であるから、まず履き物を脱ぎなさいと伝え、モーセは顔を覆いました。後にヤハウェはモーセに、エジプトからイスラエルの民を連れ出すためにモーセをファラオのもとへ送ると告げたのでした。
本作でラファエロは、まさにモーセが顔を覆う瞬間を描いています。私にとって、これは2020年を描写した完璧な絵です。絵の背景を知らなければ、手で顔を覆うとてもハンサムな若い男性に見えませんか? この素描は、ラファエロがデザインした、バチカンのヘリオドロスの間の丸天井の絵「燃える柴の前のモーセ」のための実物大下絵の一部で、その天井画は今日に至るまで見ることができます。
2020年の年の瀬に、私たちの2021年版ペーパーカレンダーをこちらでぜひチェックしてください。
P.S. ラファエロはルネサンス画家の王子と呼ばれていました。非常に才能のあったその画家をもっと知るにはこちらへ。そしてこちらは、彼とパン屋の娘との情事についてのゴシップです! ;-)