『ユダヤの花嫁』『帽子をかぶった少女』というタイトルでも知られる『額縁の中の少女』は、レンブラント・ファン・レインの肖像画の中でも傑作の部類に入る作品です。そう、デッサンにも優れた名高い画家、版画家のレンブラントです。
少女は、レンブラントがこの絵を描いた1641年当時のままに、今も私たちをじっと見つめています。これは、画家が創り出した錯覚の好例です。少女が額縁に近づいた瞬間を描いたこの絵を見ると、左手は額縁の上に置かれている一方で、右手の方はかろうじて指が触れる程度であることがわかります。そして、更によく見れば、この額縁は本物ではなく、描き込まれたものであることに気づくのです。どこからどこまでが現実なのか判然としません。少女は今まさに額縁から抜け出て、こちらの世界にやってくるかのようです。絵の中の世界と現実の世界の境界線が曖昧になっています。
- Alicja Jakubowska
今日の傑作は、ワルシャワ王宮美術館の協力で紹介しました。
P.S. レンブランドとその悲恋物語については、こちらをご覧ください。
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