音楽家の肖像 by Leonardo da Vinci - 1483–1487年頃 - 44.7 x 32 cm 音楽家の肖像 by Leonardo da Vinci - 1483–1487年頃 - 44.7 x 32 cm

音楽家の肖像

油彩/パネル • 44.7 x 32 cm
  • Leonardo da Vinci - 15 April 1452 - 2 May 1519 Leonardo da Vinci 1483–1487年頃

今日の壮大な絵画は、ミラノのアンブロジアーナ図書館のご協力で紹介します。この薄いウォールナットのパネルは、現在ではレオナルド・ダ・ヴィンチの作品だと一般に認識されていますが、18世紀後期までは、ルイーニの作であるとされていました。それは、ナポレオンによる接収を防ぐためだったとされます。

レオナルドの作だという説は19世紀に強まりました。それは、このモデルが次第に、ルドヴィーコ・イル・モーロとして知られるルドヴィーコ・スフォルツァではないかとされてきた頃で、その当時レオナルドのオリジナル作品だと考えられていた「女性の肖像」と比較されました。本当のモデルの鑑識が可能になるのは20世紀初め、絵画修復で楽譜とペンが明らかにされた時です。その瞬間から、このモデルが誰なのかについての多くの推測が前進しました。ミラノのドゥオーモの聖歌隊の指揮者のフランキスヌ・ガフリウスや、フランドル人の歌手で作曲家のジョスカン・デ・プレも候補でした。ガフリウスもデ・プレも、ルドヴィーコ・イル・モーロ統治下のミラノで活動していましたが、どちらもレオナルドとの直接のつながりを示唆する証拠は全くありませんでした。

さらに近年は、これはレオナルドの友人の1人で、トスカーナの音楽家だったアタランテ・ミリオロッティの肖像画かもしれないと推測する学者もいます。アトランティコ手稿の、ミラノへのスケッチリストの中で、レオナルドが「アタランテの頭部の肖像」と言及しているのは、注目すべきことです。「音楽家」は1485年(巨匠がミラノへ到着したわずか2、3年後)と推定でき、もしかしたらそのスケッチ、つまりルドヴィーコ・スフォルツァのミラノへ彼と一緒にやってきた友人の記録をもとに描かれた絵なのかもしれません。

P.S. こちらは、レオナルドの「最後の晩餐」についてあなたが知るべき10の事実!