囚われた奴隷 by John Philip Simpson - 1827年 - 127 × 101.5 cm 囚われた奴隷 by John Philip Simpson - 1827年 - 127 × 101.5 cm

囚われた奴隷

油彩/カンヴァス • 127 × 101.5 cm
  • John Philip Simpson - 1782 - 1847 John Philip Simpson 1827年

2月はブラック・ヒストリー月間なので、この心揺さぶる絵で始めたいと思います。しかしまず、説明させてください。私たちは黒人画家のアートをもっと特集したいと思っているのですが、著作権の関係で、紹介できるものに限りがあります。それで20世紀の作品の多くは紹介できずにいます。ともかくお伝えしたように、今月のDailyArtとDailyArtマガジンでは、できる限りベストを尽くします :)

奴隷にされた男性を描いた、この心動かす肖像画は、イギリスでジョン・フィリップ・シンプソンに描かれました。当時イギリス帝国では奴隷制度廃止運動の真っ只中でした。この絵から、男性の尊厳と知性の力強さ、そして彼の状況に対する明白な非難を見て取れます。男性の手首の重い手かせに目を奪われ、さらに、深い悲しみが浮かぶ彼の表情にも引き込まれます(窓からの光で強調されています)。この絵は、多くの注目が集まるロンドンにて公に展示されました。ニューヨーク出身で、奴隷ではなく自由の身に生まれたアフリカ系アメリカ人のアイラ・オルドリッジをモデルに描かれ、彼はロンドンの舞台で有名なシェイクスピア俳優となりました。

P.S. こちらは、ここ数十年間で黒人画家につくられたアートの立派な概観です。素晴らしい美術作品ばかりなので、ぜひご覧ください! こちらでは、アムステルダム国立美術館の革新的な奴隷展について詳しく知ることができます。