先月、国立ロシア美術館のコレクションから、アンナ・アフマートヴァの肖像を紹介しました。ぜひ知っておいてほしいのですが、私たちが素晴らしい作品を取り上げる時、深く深く掘り下げるうちに、また別の素晴らしい傑作を見つけることがたびたびあるんです。おそらくアンナ・アフマートヴァを描いたものである、このモディリアーニの線画のように。とても魅惑的な作品です。
アンナ・アフマートヴァは、20世紀の最も重要なロシアの詩人の1人。彼女は1965年のノーベル賞にて最終候補者になり、翌年には2番目に多いノミネーション(3つ)を受けました。
1910年、アフマートヴァはパリへ新婚旅行に行き、そこでイタリアの画家アメデオ・モディリアーニと出会い、友人になりました。当時、彼女は“初めての名声の味”を知りました。本当に多くの男性を虜にする、彼女の熱烈な魅力やカリスマ性と同じくらい、彼女の才能が知れ渡るようになったのです。パリでモディリアーニは、少なくとも彼女の絵を20点描き、そのうち数点はヌードでした。画家とモデルの完璧な組み合わせのように思えます。際立っているのは、モディリアーニが強い個性をもつ人間を紙上に描いた方法です。本作でアフマートヴァは、官能的な女性のようにも、悪女のようにも描かれていません。彼女はただ個人であるだけです。
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P.S. アメデオ・モディリアーニはたくさんの女性の肖像、 特にヌードを描きました。それゆえ人々は、彼を向こう見ずの遊び人と見なすようになりましたが、彼はまったくそのイメージを覆そうとしませんでした。モディリアーニの肖像画に隠された物語をこちらから再発見しましょう。