マリア・ジビーラ・メーリアンは、ドイツ生まれの自然科学者。自然科学に基づくイラストで知られる画家でもあり、昆虫を直接観察して描写した、ヨーロッパの歴史上、最初期の人物です。
メーリアンが著した『毛虫図鑑』のこの図版の注記には、頭部が黒い、緑色の小さな毛虫はバラの花を食べ尽くす習性があると書かれており、ここではそれをイラストで表現しています。彼女は更に、本物の標本(乾燥させた毛虫)を、真ん中に描かれたバラの花にくっつけることまでしました。他のグアッシュのドローイングでも同様の試みをしたようですが、すぐに剥がれ落ちてしまったようです。
今日の作品は、シュテーデル美術館の協力で紹介しました。
P.S. マリア・ジビーラ・メーリアンの作品は、デイリーアートの女流画家ノートブックにも掲載されています。こちらからチェックしてみてください。
P.P.S. メーリアンと同じく、植物のイラストで知られるドイツの画家バーバラ・レジーナ・ディーチュについてはこちらをご覧ください。