オリーブ畑 by フィンセント・ ファン・ゴッホ - 1889年11月〜12月 - 73.2 x 92.2 cm オリーブ畑 by フィンセント・ ファン・ゴッホ - 1889年11月〜12月 - 73.2 x 92.2 cm

オリーブ畑

油彩 カンヴァス • 73.2 x 92.2 cm
  • フィンセント・ ファン・ゴッホ - 1853年3月30日 - 1890年7月29日 フィンセント・ ファン・ゴッホ 1889年11月〜12月

アムステルダムのゴッホ美術館では2022年6月12日まで、『ファン・ゴッホとオリーブ畑』展を開催中。同展ではフィンセント・ファン・ゴッホによるオリーブ畑の絵を初めて一斉に展示しています。これを記念し、今日はその一つをご紹介します。 

なぜオリーブの木はゴッホにとって、こんなにも特別だったのでしょう? オリーブの木々は、この画家にとって非常に個人的で、慰めとなる象徴的な意味に満ちていました。それらは古くから決して変わらぬプロヴァンスの風景のシンボルですが、ゴッホには、オランダの刈り込まれた柳の木々を思い出させるものでもあったのです。オリーブの木々は太古の昔から平和と忍耐の象徴とされてきました。聖書では、キリストが捕縛の前夜にオリーブ山で慰めを求めました。 

ゴッホは1889年11月に、画家仲間のエミール・ベルナールとポール・ゴーギャンから、『オリーブ山のキリスト』を含む、彼らの描いた聖書の場面の絵についての手紙を受け取っています。彼は想像のみで生み出されたそれらの作品に憤りを感じました。そしてそれに応じるように、自分のオリーブ畑へまっすぐ立ち戻りました。“抽象表現”の友人たちとは違い、ゴッホが着想を得たのは実際の自然だったのです。彼は一日の異なる時間帯で5枚のオリーブ畑を描き、移りゆく光と空気の効果をとらえました。以前のように、彼がオリーブの木と結びつけた希望と癒やしを表現しようと奮闘したのです。

ゴッホは晩秋のオリーブ畑に特有な色彩を、一連の線と点を並列させて描いています。この技術によって、絵にまとまりとリズムが生まれています。「この大きな作品にはもう、厚塗りの絵具がないことがわかるだろう」と、彼は弟への手紙に書いています。「少ない絵具で、空気を伝えているんだ」

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