動物画家としてよく知られているローザ・ボヌールは、19世紀の最も有名な女性画家として広く認識されています。彼女は写実主義の様式で彫刻も制作していました。
ボヌールは、当時の伝統的な美術学校のカリキュラムに倣って、素描の本の模写や石膏像のデッサンから絵の勉強を始めました。絵の訓練が進むと、パリ周辺の放牧場、ルヴァロワ=ペレ近郊のヴィリエの開かれた広場、未だ自然のままであったブローニュの森の、馬、羊、牛、ヤギ、ウサギなどの家畜動物のスケッチを制作しました。そして14歳でルーブル美術館の絵画の模写を始めます。パリの食肉処理場で動物の解剖学と骨学を学んだり、パリの国立獣医学校で動物の解剖もおこないました。彼女のキャリアの始まりは、フランス政府に依頼された『ニヴェルネー地方の耕作』が初めての大成功となった1849年で、同作はDailyArtのアーカイブでも見られます。彼女は祖国フランスよりもイギリスで有名でしたが、1865年にウージェニー皇后からレジオンドヌール勲章を授与され、1894年にはオフィシエの階級も授けられました。彼女はその勲章を与えられた初の女性画家です。
実物の犬をモデルにしたこの絵は、ヴィコント・ダルマイエとして知られる紳士が飼っていた犬を描いたもの。ボヌールの数多くの猟犬や愛玩犬の肖像画の一つです。
P.S. ローザ・ボヌールは動物が大好きだったはずです。この美しい馬と羊をご覧ください! ローザ・ボヌールがお好きなら、DailyArtの女性画家ポストカード50枚セットでも彼女を取り上げていますよ!