今日紹介する『少年の肖像』は、もっとも息を呑むようなルネサンス期の名作の一つだと私は思います。これまでに数多のルネサンスの天才たちが、本作の作者ではないかとされてきました。ロレンツォ・ディ・クレディ、ヴィティ、ヤコポ・フランシア、ラファエロなど。しかし現在では、ジョヴァンニ・モレッリが改めて、ペルジーノが作者であるとした意見が広く受け入れられています。その画家には珍しく無地の背景ですが、彼におなじみの肖像画のテクニックが使われています。絵の主題もとても謎めいています。モデルは長い間、イタリアの人文主義者・作家・外交官のアレッサンドロ・ブラチェッシだとみなされてきましたが、現在では不詳です。ペルジーノは早期に油彩を実践したイタリア人の一人で、ラファエロの師でした。イタリアでは今年、彼の没後500年を記念する特別なイベントや展覧会がたくさん開催されています。
少年の目の奥まで覗いてみて下さい。素晴らしいですよね!
P.S. 師匠ペルジーノと弟子ラファエロの作品を比較してみましょう!
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