この作品のモデルは、竹内栖鳳が沼津を旅した際に出会った八百屋のおかみさんが飼っていた猫です。 この猫は、栖鳳に中国北宋の皇帝・徽宗が描いた猫を思い起こさせ、創作意欲をかき立てたのです。自作の絵と交換に、猫を京都に連れて帰った栖鳳は、構図のイメージが固まるまで繰り返し写真に撮ったり、スケッチしたりしました。柔らかく、絹のような毛並みは墨と黄土を幾重にも塗り重ねて描かれ、更に墨と胡粉(牡蠣殻から作った白色顔料)で毛を描き加え、目はアジュライトとマラカイト、金粉で描かれています。猫は本物そっくりで、手で触れるようです。
美しいですよね。
P.S. アートの中の動物をもっと見たい方は、動物ポストカード50枚セットをチェックしてみてください!そして今日から、2024年版カレンダーの先行発売がスタートします。アート(猫も!)満載の卓上カレンダーと壁掛けカレンダーが25%オフですよ。こちらをチェック!
P.P.S. そしてこちらは、美術史に登場する15匹の猫。猫好きにはたまりませんよ。