今日は夏至。夏初日です!この日にふさわしく、クロード・モネが描いた作品の中で最も夏らしい1点を紹介します。
どこに住もうと造園にいそしんだモネ。ヴェトゥイユで家を借りるにあたっては、セーヌ川に向かって下っていくひな壇式庭園を造るように家主と交渉しました。台車を押す少年はモネの息子。息子の背後の階段にも家族の姿が見えます。
緩やかな筆致で描かれた縦方向の構図。黄色と焦げたようなオレンジ色の色調のひまわりが両脇を固める、陽光あふれる小道に少年が立っています。右手からの陽光が桃色の小道に落とすのは、海のような緑色と梅のような紫色の長い影。カンヴァスの下部中央に広がる小道は、庭の向こうの家へと続く階段に向かって細くなっています。前景には、コーラル・ピンクと深紅の花があふれる、青と白の磁器製の壺が4つ。小道の脇に置かれ、緑が茂る草地と小道を隔てています。少年のそばに僅かな筆遣いで描かれているのは子犬でしょうか。少年の背後の階段には女性ともう一人の子供。家の上空には、鮮やかな青を背景に、ふわふわとした白い雲が浮かんでいます。 ...
P.S. モネは好んで家族を描きました。『モネ夫人と息子』の肖像は特に有名です。デイリーアートのオンライン・ストアで高精細の複製画を販売中ですよ。
P.P.S. モネの多くの代表作の着想源となった、ジヴェルニーの有名な家と庭園をのぞいてみましょう!