プシュケ(姿見) by Eva Gonzalès - 1869-70年頃 - 39 × 26.5 cm プシュケ(姿見) by Eva Gonzalès - 1869-70年頃 - 39 × 26.5 cm

プシュケ(姿見)

油彩/カンヴァス • 39 × 26.5 cm
  • Eva Gonzalès - April 19, 1849 - May 6, 1883 Eva Gonzalès 1869-70年頃

今日紹介するのは、上流階級出身のフランス印象派の画家エヴァ・ゴンザレスの素敵な作品。彼女はエドゥアール・マネに師事しましたが、1883年、出産による早過ぎる死の後、その作品は人気を失っていきました。

見事な構図のこの作品に描かれているのは、赤い花を手に、鑑賞者に背を向けて鏡を見つめる画家の妹のジャンヌ。背景はグレイと茶色を主とした抑えられた色調で、モノクローム絵画のような印象を与えています。このように地味な室内の情景は、男性のように戸外で絵を描く自由がなかった印象派を含む同時代の女性画家たちが繰り返し取り上げたテーマです。彼女たちは家族や子供など個人的な主題に焦点を当て、居間や寝室といったプライベート空間での場面を描きました。お陰で私たちは、画家の生活を親密かつ控えめに垣間見ることができるのです。

最近、ロンドンのナショナル・ギャラリーがこの作品を購入しました。信じ難いことに、同館が所蔵する750人の画家の作品の内、女性画家はわずか20人しかいません。これは、美術史が長年にわたり、男性によって支配されてきたことの証。大いなる変革が望まれます。 

P.S. モネやマネのようなビッグネームと比べると目立たない存在ながら、印象主義の歴史においては等しく重要な画家がいます。エヴァ・ゴンザレスのことはご存知でしたか?彼女は、マネがサロンに出品した作品について不評を買った後に不遇から脱却するのに一役買いました。フランス印象派オンライン・メガコースで、二人の関係について学んでみませんか。

P.P.S. 他にも印象派の女性画家の名前を挙げられますか?ドガが有名な理由は?印象派に関するあなたの知識をクイズで試してみましょう!