引き続き、大好きなオッテルローのクレラー・ミュラー美術館 の特集月間をお送りします。たくさんのフィンセント・ファン・ゴッホ作品もある同館の素晴らしいコレクションをお届けできて嬉しく思います。お楽しみください!
ゴッホは少なくとも30作の花の静物画を1887年の夏に描いています。それは色彩や激しい色差を実験するのに理想的なジャンルでした。『青い花瓶にいけた花』には、彼の進歩があらわれています。溢れんばかりのこの静物画の大部分を占めるのは光と色彩。ゴッホは色彩のコントラストを強め、あらゆる筆致を用いました。
太く黄みがかった緑の筆致で描かれたテーブルの上、輝くライトブルーの花瓶には、白のデイジー、黄色のひまわり、青のライラック、眩しい赤のアネモネ、深紅の百合(後半の花は確かではありませんが)。下方に向かうにつれて灰色と紫の組み合わせへと変わっていく青の点描の背景に、花瓶と花々が映えています。
構図は簡潔で伝統的です。しかし、美しい花の色彩と筆致の多様さは、ますます高まっていったゴッホの技術と自信を証明しています。ゴッホは、印象派と新印象派の原則を、印象派的な光と点描主義の筆触の独特で気取らないコンビネーションへとまとめ上げました。
P.S. フィンセント・ファン・ゴッホは自然を描くのが大好きで、数え切れないほどの花の静物画を制作しました。ゴッホの極上の花の絵の世界をさぐりましょう!
P.P.S. ゴッホを最も象徴する花の一つは、DailyArtの美しいノートブックの表紙を飾っています。DailyArtショップで販売中。自宅でも街中でも、お気に入りの作品について書き留めてみてくださいね。