『ガチョウたち、家に帰るわよ!』は、魅力あふれる田舎の日常生活の本物の一瞬を鮮やかに捉えています。19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したウクライナの画家ニコライ・ピモネンコは、農民の生活の飾り気のない美しさを描く能力に長けていました。
ひなびた村へと続く、曲がりくねったぬかるみ道でガチョウを追い立てる若い女。ウクライナの伝統的な刺繍を施した明るい色の衣装が、土っぽい村の情景の中で際立っています。彼女のキビキビとした仕草と快活な表情から見て取れるのは、ガチョウを急いで家に戻らせようという決意。様々なポーズをとる白い羽のガチョウが画面に動きを与え、その動きは周囲の静けさと対照を成しています。
この絵にはのどかな情景以上のものがありますが、それはウクライナの文化遺産の一片。ピモネンコが描く伝統的な田舎の生活からは、当時の習慣や日課が垣間見られ、その作品は人と環境との融和に対する賛歌でもあるのです。ニコライ・ピモネンコの作品をじっくり見てみましょう!