エルメネヒルド・ブストスは、その優れた技術を駆使して、極めて繊細な筆遣いが求められる銅板を用いた作品を数多く制作しました。今日紹介する『果物のある静物(サソリとカエル)』は数少ないカンヴァス作品の一つ。白い背景を背に、棚に似た奥行きのある平面に、熟れ具合の異なる果物と野菜が並んで描かれています。
ブストスが描いたのは、居を構えていたグアナフアト州で目にしたであろう、四季折々に収穫された様々な農産物。
一番上の段にはポブラノ・チリ、チラカ・チリ、半分に切ったトマト、置き方が異なる2個のプラム、そして奇妙なことに1匹のカエル。2段目にはウチワサボテンの塊、サソリ、アプリコットが3つ、サポジラ・プラムが2個。3段目に見えるのはイチジク3個、スイカ、皮が裂けて中身がのぞいているザクロ、種が露出したアボガド、カカオ豆。一番下の段はバナナ、アプリコット、梨。それぞれがカットされたり、熟しすぎて裂けていたりして、中身と外側が見えるようになっています。
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P.S. ブストスはメキシコで最も有名な画家の一人。彼は独学で絵を学びました!エルミネヒルド・ブストスの素晴らしい作品をご覧ください。