ブロンズィーノの肖像画が好きでない人なんているでしょうか? とても洞察力に満ちて、洗練されたものばかりですよね!
この堂々とした若い男性が誰なのかは分かりませんが、どうやらブロンズィーノが親しくしていたフィレンツェの文学グループの一人のようで、抱えているのは詩の本でしょう。ブロンズィーノ自身も詩人であり、言葉の美しさを楽しんでいました。それと同様に彼は好んで、絵の細部にしゃれを効かせたり、空想的な描写をしていました。本作には、グロテスク風として知られる古代ローマの伝統的な空想的装飾を取り入れています。それらがよく分かるのは、テーブルと椅子についた顔と、若者のズボンの折り目の中にそれとなく隠された、仮面のような顔です。これらの怪物風の顔と若者のハンサムな見た目は対照的ですが、もしかすると、若者の丁寧に描かれた見た目そのものも仮面の一種であると示唆しているのかもしれません。
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P.S. ブロンズィーノは華々しい肖像画家でした。彼が描いた上流階級の女性たちからは、類のない自信が溢れ出ています。ブロンズィーノによる4人のパワフルな女性をご覧ください!