今日は未来派の傑作を紹介します。
『家に入り込む通り』の主役は手前上方から場面全体を眺めている、青と白のドレスを着た女性。彼女は、色彩、線、アングルが乱雑に満ちあふれた賑やかな通りをバルコニー越しに見つめています。眼下には、山と積まれたレンガに囲まれて、新しいビルの壁を建てるべく柱を持ち上げる労働者たち。建築中のビルを取り囲む白と青の家々が通りに向かって前のめりに傾き、2ヶ所のバルコニーには下をのぞき込む人物。前景では馬の一群が駆け抜けていきます。
主役の女性の素性は明らかになっていません。完全に架空の人物だとする研究者もいれば、家族をモデルとして使っていたとボッチョーニが書き遺していることから、画家の家族の誰かだとする研究者もいます。後者の見解は、この女性はボッチョーニの母親であり、女性と母性に関する画家の見方の変遷の証であろうという説につながっています。
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P.P.S. ウンベルト・ボッチョーニの画風は、印象派からキュビズム、未来派へと変化を遂げました。ボッチョーニの芸術の変遷をこちらでご覧ください!