フランスの画家、アンリ・ルソーは画家になるための教育を一切受けていません。ジャングルを描いた絵が特に有名ですが、海景画も制作しています。今日紹介する作品の主題は、1896年に進水したダントルカストー(フランスの防護巡洋艦)。荒波は奥行きに欠け、書割のような背景に重なるように描かれています。空と海の様々なグレイの色調と調和を取る巡洋艦の青、白、赤。ルソーは風景に対する関心については、展覧会に共に出品したこともある印象派の画家たちと軌を一にしていましたが、彼が目指したのは写実的な描写でした。正式な絵の教育も受けず、芸術的、科学的な素養もなかったにも関わらず、ルソーは独特のバランスを持つ作品を生み出したのです。
P.S. アンリ・ルソーは、異国情緒あふれるユニークな作品で知られています。ルソーが描いた魅惑のジャングルを見てみましょう!