書斎の聖ヒエロニムス by Albrecht Dürer - 1514年 - 25.4 x 19 cm 書斎の聖ヒエロニムス by Albrecht Dürer - 1514年 - 25.4 x 19 cm

書斎の聖ヒエロニムス

銅版画 • 25.4 x 19 cm
  • Albrecht Dürer - May 21, 1471 - April 6th, 1528 Albrecht Dürer 1514年

DailyArtは23の言語で利用可能で、新しい言語も引き続き準備しています。このように、皆さんがそれぞれの言語でお使いいただけるのは、ボランティアで一生懸命仕事をしてくれる素晴らしい翻訳者・校正者たちのおかげです。世界翻訳の日のお祝いとして、彼らへの謝意と、DailyArtにとって彼らが重要な存在であることを伝えたいと思います!

聖ヒエロニムスは、聖書をヘブライ語およびギリシャ語からラテン語へ翻訳したことから、翻訳者の守護聖人となっています。今日はアルブレヒト・デューラーが制作した版画をご紹介。静謐な環境で仕事に没頭する聖ヒエロニムスを描いた作品です。

整えられた書斎は、あたたかな自然光に満ち、大きな窓から流れ込むその光が室内を照らします。聖ヒエロニムスは机に向かい、深い集中力で書き物か翻訳をしていますが、おそらくウルガタ訳(ラテン語訳の聖書で、彼はこの翻訳で最も有名です)に取り掛かっているのでしょう。本作に溢れる象徴的なディティールから、鑑賞者はヒエロニムスの学問と気高い生活への理解を深めることができます。

この版画の特筆すべきところは、ジェロームの足元で穏やかに横たわるライオンの存在。これは聖ジェロームの逸話への言及です。言い伝えによれば、彼はライオンの足からとげを抜き、それからそのライオンは彼についていくようになったそうです。ライオンの穏やかな態度は、精神的な世界と自然世界との調和や、平和を好む聖人の性質を強調しています。こんなふわふわの友達がいるなんて、素敵ですよね?

それから、ライオンの隣で眠る小さな犬も、もう一つの重要要素です。めったにないこの状況は、多くの解釈がなされてきました。この犬は、さらに大きく危険であろう動物の傍で休んでいますが、それでも、忠実さと用心深さを表しているのかもしれません。穏やかに休むライオンと犬の共存は、内なる葛藤の決意や冷静さの比喩と捉えることもできるでしょう。それは、崇高な仕事に身を捧げる生涯から生まれるのです。

DailyArtの翻訳者と校正者のみんな... いつもありがとう!

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P.P.S. 上記のライオンや犬のほかにも、デューラーが作り出した動物はいます。アルブレヒト・デューラーの動物たちを見てみましょう。動物園に行くよりいいかもしれません!