庭で手紙を読む女性 by Marie Bertuch - 1895年頃 - 90 x 50 cm 庭で手紙を読む女性 by Marie Bertuch - 1895年頃 - 90 x 50 cm

庭で手紙を読む女性

油彩/カンヴァス • 90 x 50 cm
  • Marie Bertuch - 1851 - 1932 Marie Bertuch 1895年頃

人目につかない庭の隅に行って手紙を読む若い女性。鑑賞者は、彼女に気づかれないように、この親密な時間を共有しています。パステル調の色合いと点描のような筆致で画面を統一することで、モデルの人物は周囲に溶け込んでいるようです。多くの女性画家のご多分に漏れず、忘れられた存在となってしまったマリー・ベルトゥフ。彼女は、チューリッヒ、ニューヨーク、パリで絵の教育を受けた後、フランス印象派を志向し、文学部の教授だった夫、アウグスト・ベルトゥフと共にパリとフランクフルトで暮らしました。

この作品の入手にまつわる経緯はほとんど知られていません。フランクフルトのレーマーシュタット地区に住むエルゼ・クルーガー=ポーズは、1941年5月にシュテーデル美術館に宛てた手紙の中で、この作品を寄付したいと申し出ました。翌月に同館に届いた本作は「ベルトゥフの絵は良好な状態で到着した」と記録されています。同館の収蔵作品の大部分は、1939年には安全な別の場所に移されていましたが、この絵は戦時中も無傷のまま館内で保管されたようです。 

今日の作品は、2024年10月27日までフランクフルトのシュテーデル美術館で開催中の『フランクフルトとパリのはざま、1900年頃の女性画家たち』展で展示されています。お見逃しなく!

P.S. 女性の肖像は、絵画史の初期から最も人気のあるテーマの一つでした。美術史上で有名な女性の肖像画をご覧ください!著名な画家たちにインスピレーションを与えた女性について知りたい方は、素晴らしきミューズ・クイズに挑戦してみましょう。全部わかりますか?