今日紹介する傑作を描いた川瀬巴水は、移ろいゆく日本の四季と穏やかな情景の美しさを捉えた風景画や都市景観画で知られる木版画家。新版画運動の中心人物だった巴水の作品は、伝統的な浮世絵の技法とモダンな写実的感覚を融合させ、趣のある、柔らかな光と繊細の色彩のグラデーションを特徴としています。版画の主題は静けさと美しさを湛えた街並みや寺、自然など。その作品は詩的な静謐さに満ちています。
この版画作品が描いているのは、勿来から見た福島の海岸の日没風景。籠を背負って海岸沿いの道を歩く一組の男女。ドラマチックな夕暮れの空を背景に、5本の樹がシルエットで描かれています。
P.S. 巴水の作品は現代の映画にも影響を与えていることをご存知ですか?巴水の版画にインスパイアされたアニメについてはこちら!
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