鏡に映るバラ

シュザンヌ・ヴァラドンは、国民美術協会に出品を認められた初めての女性。画家として評価される前には、ピエール=オーギュスト・ルノワールやアンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレックなどの著名な画家のモデルを務め、彼らの代表作の幾つかにはその姿が描かれています。ヴァラドンはモンマルトルでモデルとして活動しながら、画家たちの技法を注意深く観察することで絵を学んでいきました。人物や物の輪郭をはっきりとした黒い線で描いた、色鮮やかな静物画、裸体画、風景画が特に有名です。

反抗的かつ情熱的な性格で知られ、モデルを務めた多くの画家と情事を重ねたヴァラドン。18歳で息子、モーリス・ユトリロを身ごもりましたが、父親の素姓は明らかにされていません。シュザンヌの友人ミゲル・ウトリロが、８歳になったモーリスを自分の息子として認知したことで、モーリスは改姓し、後に画家になりました。モーリスは画業を通して作品に"Maurice Utrillo V."と署名しましたが、"V" は"Valadon（ヴァラドン）"、つまり母親への敬意を表しています。 

皆さん、素敵な日曜日をお過ごしください！明日はスペシャルな作品を紹介しますので、お見逃しなく！

P.S. シュザンヌ・ヴァラドンの作品は、その人生同様に印象的です。「ヴァラドン：モデル、画家、反逆者」をご一読ください！もっと知りたい方は、以下のコラムもどうぞ。