エゴン・シーレはわずか17歳で、この心打つ聖名祝日のカードを叔母マリー・ツィハチェックのために作りました。この2年前、シーレの父アドルフ——マリーの兄弟——が亡くなり、マリーの夫レオポルトが若き画家の後見人を引き受けました。シーレは叔父との関係に緊張感を持っていたものの、ツィハチェック夫妻の経済支援で一流のウィーン美術アカデミーに入学することができたのです。
この1907年の作品は、シーレのいわゆる「表現主義者としての躍進」以前の制作で、彼が慎重に見倣った「ユーゲント・シュティール」様式の数少ない作品の一つに挙げられます。それはアール・ヌーヴォーに影響を受けたスタイルで、ドイツの雑誌「ユーゲント」で有名になりました。
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