若い王の行列 by Benozzo Gozzoli - 1459〜1462年の間 若い王の行列 by Benozzo Gozzoli - 1459〜1462年の間

若い王の行列

フレスコ •
  • Benozzo Gozzoli - c. 1421 - 4 October 1497 Benozzo Gozzoli 1459〜1462年の間

ベノッツォ・ゴッツォリ(1421~1497年頃)はフィレンツェ出身の著名なイタリアルネサンスの画家で、不思議な魅力と優美さとともに物語を伝える画風で称賛されました。ロレンツォ・ギベルティやフラ・アンジェリコといった巨匠のもとで修行した彼が発展させたのは独特な芸術表現。細部にわたるきめ細やかさと、国際ゴシック様式の豊かな装飾を組み合わせました。

彼はメディチ・リッカルディ宮殿の壮麗な壁画、とりわけ「マギ礼拝堂(マージ礼拝堂)」の壁画で最も有名です。それらのフレスコ画は、活気に満ちた行列のいる祝祭の場面が描かれ、調和のとれた装飾とほれぼれするような美しさのある傑作です。今日は、そのフレスコ画の最初の一連である、最も若い王が描かれた部分をご紹介します。

地平線に、山から降りてくる従者がいます。山頂には小さな中世の要塞——おそらくエルサレムで、三人の王(賢者)が最初に立ち止まる場所——が建っています。この若い王は、反対側の壁に描かれた年長の王を見ていますが、かつてはロレンツォ・デ・メディチ、このフレスコ画の依頼主を表しているのではないかとされました。しかしこのフレスコ画が制作された時、ロレンツォはまだ10歳でしたから、それは事実ではないでしょう。ゴッツォリは、人の密集した行列に自分自身も描きました。赤い帽子に刻まれた文字で彼だとわかります。最近の調査で、ゴッツォリの前方の若者二人はロレンツォとジュリアーノ・メディチだとわかりました。三人の王の一行に自分たちを描写させることで、メディチ家はその政治的・経済的支配を象徴的に主張しました。目的地により近い年長の王の付近ではなく、最も若い王の一行の最後という配置には謙遜の意図があらわれており、パトロンという役割を強調しながらも、物語における彼らの影響を巧妙に目立たせています。

P.S. 今日はキリスト教の皆さんにとっては東方の三賢者の日(三人の王の日、公現祭)ですね。聖書におけるマギ——三賢者としても知られる——が幼児キリストを訪れた旅を記念した日です。彼らは黄金、乳香、没薬を贈り物として捧げました。ですので私たちも皆さんに素晴らしい贈り物を用意しました! DailyArtの全てのオンラインコースへの無制限アクセスが25%割引です! 私と同じくフィレンツェ・ルネサンスのメディチ家の世界にハマった方は、包括的な「フィレンツェ・ルネサンスの美術」コースをぜひご受講ください!

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