物語の舞台は、ある画家のアトリエ。画面の奥では、長い青色のローブと小さな丸帽を身に着けた画家が制作中。右手で重そうな縞模様のカーテンを引き寄せて、奥の何か、もしくは誰かを覗いています。左手には、当時のアカデミックな慣習に則って絵具が置かれたパレットと絵筆。突然ドアをノックする音で制作に邪魔が入ったことを(『間が悪く。。』という絵のタイトルと共に)示唆するシーンです。誰が来たのかを確かめようと立ち上がった画家は、前景左手に立つ、黒髪を丸く束ねて靴下をはいた若い女性モデルを期せずして驚かせてしまったようです。あわてた彼女は、イーゼルとカーテンの後ろに身を隠しています。
今日の絵を描いたアルメイダ・ジュニオールそはブラジルの画家、デザイナー。ギュスターヴ・クールベやジャン=フランソワ・ミレーの写実主義の伝統を継承した最初のブラジル人画家の一人です。彼の生涯は突然、悲劇的な形で終わりを告げましたが、ブラジルで最も優れた画家の一人であることには変わりありません。
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