バルコニーの楽団 by Gerard van Honthorst - 1622年 - 309.9 × 216.4 cm バルコニーの楽団 by Gerard van Honthorst - 1622年 - 309.9 × 216.4 cm

バルコニーの楽団

油彩/板 • 309.9 × 216.4 cm
  • Gerard van Honthorst - November 4, 1592 - April 27, 1656 Gerard van Honthorst 1622年

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バルコニーの周りに集まった人たちが笑顔で歌い、楽器を奏で、下にいる鑑賞者をお祭り騒ぎに誘っています。気ままで楽しい雰囲気を引き立てているのは、彼らの生き生きとした表情と色鮮やかな衣装。一団のそばに控えて下を向いているオウムと犬が華を添えています。「調和」の寓意を含んでいると思われるこの作品は、元々は縦横のサイズが大きく、手すりも全体が描かれ、もっと人物がいたようです。一番上に見える人物の顔が、近代になってから描き加えられたことは注目すべきでしょう。

ヘリット・ファン・ホントホルストがこのだまし絵のような天井画を描いたのは1622年。オランダで制作された同種の作品としては最も古いものです。イタリアで似たような天井画を見たホントホルストは帰国して2年後に本作を完成させました。画家は綿密な計算に基づいて遠近法を用いることで、人物が絵の平面上から飛び出してくるような印象を与え、没入感のあるダイナミックな視覚体験を作り出しているのです。

すごいですね。デイリーアートの壁掛けカレンダーにも類まれな作品が盛りだくさんですよ!

P.S. ホントホルストはイタリアで達人から学びました。アンドレア・マンテーニャが用いた、観る者を欺く錯覚的手法はこちら