マトアカは、ポカホンタスとしてのほうがよく知られています。彼女が生まれたポーハタン族は、ヴァージニア海岸部に居住するアルゴンキン語系の連合で、率いていたのは彼女の父ポーハタンでした。ジョン・スミスをはじめとするヴァージニア会社の社員たちがジェームズタウン植民地を建設してから、ポカホンタスは、イギリスとポーハタン族との和平の構築へ重要な役割を果たしました。しかしながら1613年、彼女はイギリスの船長に誘拐され、トウモロコシ、武器、捕虜の返還を要求するための人質とされたのです。
捕らわれている間、ポカホンタスはキリスト教へ改宗し、レベッカと名乗り、その後タバコ農家のジョン・ロルフと結婚しました。そして夫婦には1615年、息子トーマスが生まれます。ヴァージニア会社は、植民地を宣伝し投資家の関心を得るため、ポカホンタスの見かけ上の同化を利用しようと、彼女を1616年6月にイギリスへ連れていきました。この肖像画は当時の銅版画の影響を受けており、彼女を裕福なイギリス女性として描いています。彼女の気高い地位、キリスト教への信仰、結婚に関する文章も書き込まれています(間違って夫を息子の名で書いていますが)。不運にもポカホンタスは病気になり、イギリスに到着してわずか9か月後に亡くなりました。彼女の短い生涯は世紀を超えて、数え切れないほどの賛辞、伝説、ジョン・スミスとのフィクションの恋愛話などへ影響を与えつづけています。
P.S. ポカホンタスの肖像画に表された真実の物語を読んでみてください。