今日は日曜日!今日から、ボルチモアのウォルターズ美術館とのパートナーシップがスタートします。今日の作品のような、素敵な作品を紹介していきますよ。お楽しみに!
根付は、江戸時代の裕福な男性の着物用の服飾品。着物にはポケットがないので、根付は印籠や丸薬入れ、煙草入れなどを固定する留め具として使われました。日本の男性は、帯の下に挟んだ紐にこれらの私物をぶら下げ、紐とつなげた根付を帯の上方に出して固定して持ち歩いていたのです。
様々な素材、様々な形状の根付。根付の装飾は、季節や場面、象徴的な意味、個人の好みなどによって選ばれました。ユーモラスなデザインもあり、丹念に手彫りされた根付は、その職人技と遊び心ゆえに、今も昔も愛されているミニチュア彫刻です。
十二支の内、11番目の干支である犬は、邪気を払うものと考えられ、子犬の姿でよく描かれました。この根付の作者である大原光廣は、19世紀半ばの多才な根付師。現在の広島県尾道市に生まれた禅宗の信徒でした。この作例では、滑らかで丸みを帯び、かすかに染みがついた表面が、観る者を触りたくなるような気持ちにさせます。
可愛らしい子犬ですね!可愛さ満点の動物のポストカードはいかがですか。
P.S. 根付の世界を探索してみましょう。きっと驚きますよ!