ラクシュミー by Unknown Artist - 1894年 - 71.4 × 50.8 cm ラクシュミー by Unknown Artist - 1894年 - 71.4 × 50.8 cm

ラクシュミー

リトグラフ • 71.4 × 50.8 cm
  • Unknown Artist Unknown Artist 1894年

蓮華の上に乗ったラクシュミーは、ヒンドゥー教の神々を描いた初期のリトグラフの中で最も象徴的な図像の一つです。その人気は、見事な版画作品で知られるインドの画家、ラヴィ・ヴァルマの功績によるものだけではなく、その長い制作の歴史も一因。単純化された図像は1920年代まで制作され続けてきました。この版画の原型は、ヴァルマが多くの注文者のために描いた一連の油彩画。リトグラフとしての絵画的特徴は、19世紀後半のインドで人気を博した油彩画に由来しており、ラヴィ・ヴァルマはその分野の代表的な画家でした。

研究者のマーク・バロンによれば、この作品の制作年は、ラヴィ・ヴァルマ・プレスが発刊された1894年。その理由として、絵筆の毛先を使った点描技法が用いられていること、大ぶりのサイズ、紙の不均一な質感、ニスが最小限もしくはまったく使われていないことなど、幾つかの点を挙げています。また、別々の石版を必要とする色数の多さと、あまり長持ちしないパステルカラーの色遣いもその特徴です。 

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P.P.S. ラクシュミーは富、豊穣、幸運の女神で、ヴィシュヌ神の妻とされています。美術史における様々なラクシュミーの肖像をご覧ください!