フサスギナ by Anna Atkins - 1853年 - 25.4 × 19.4 cm フサスギナ by Anna Atkins - 1853年 - 25.4 × 19.4 cm

フサスギナ

青写真 • 25.4 × 19.4 cm
  • Anna Atkins - 16 March 1799 - 9 June 1871 Anna Atkins 1853年

1799年の今日、イギリスのアマチュア植物学者アナ・アトキンスが誕生しました。アトキンスは写真集を初めて出版した人物。それは、彼女が10年の歳月をかけて完成させた『イギリスの藻類:青写真の印象』という写真集でした。この本に収められた画像とテキストは、サイアノタイプ(青写真)という写真技術を用いて作られています。青写真を作るには、このシダのような物体を印画紙の上に直接置きます。光に晒されると紙が反応し、表面が物体で隠れた部分を除いて色が濃くなるのです。自然界の研究を通して、何千点もの青写真を作ったアトキンス。出来上がったプリントを青写真と呼ぶのは、薬品によって青い色が生まれるからです。標本は光を通さない固体なので、ネガ像になります。

アナの夫のジョン・ペリー・アトキンスが、ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット(訳注:イギリスの写真技術の先駆者)の友人だった関係で、彼女は写真に関する彼の2つの発明を直接タルボットから学びました。それは、「フォトジェニック・ドローイング」(感光紙の上に物体を置き、太陽に当てて画像を生成する技術)とカロタイプ(訳注:タルボットが発明した史上初のネガポジ法)と呼ばれた技術。 彼女は、1841年までにはカメラを手にしていたことが知られており、歴史上最初の女性写真家とも言われています。

今日のストーリーは、女性史特集月間の一環で紹介しました。

P.S. アナ・アトキンスの作品は、女性画家ポストカード50枚セットにも採用されています。ご注文はこちらから。

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